
トイレが流れない原因は”外”にありました
「ラバーカップで直したのに、しばらくするとまた流れが悪くなる」
「便器の中には何も詰まっていないのに、水位が上がってくる」
こうしたご相談は、決して珍しいものではありません。
そして、こういったケースの原因は便器の中ではなく、屋外の排水管や排水桝にあることが多いのです。
今回の現場も、まさにそのパターンでした。

まずは屋外の排水経路を確認するところから始めます。
まず確認するのは、屋外にある「排水桝」です

排水桝とは、建物から出た汚水が下水道へ流れていく途中に設置されている点検口のことです。
多くのお住まいでは、屋外の地面にコンクリート製や樹脂製の丸い蓋として設置されています。
普段は意識することのない場所ですが、トイレのつまりを調べるうえでは最初に確認すべき重要なポイントです。
ここが詰まっていると、便器側をいくら直しても水は流れていきません。

こうした場所でも、しっかり蓋を開けて中を見ないと原因は分かりません。
蓋を開けると、細い根が絡み合った塊が詰まっていました

蓋を開けて出てきたのが、この状態です。
桝の内部が、茶色い細かな根の塊でびっしりと埋まっていました。
水が流れる隙間はほとんど残っていません。
これでは、トイレの水を流しても行き場がなく、便器側に逆流してくるのは当然の状態です。
便器の中をいくら掃除しても改善しなかった理由が、ここではっきりしました。

「見えないところを開けて確かめる」ことが、遠回りに見えて一番の近道です。
なぜ、根が排水管に入り込むのでしょうか
排水管の継ぎ目や、桝と管の接続部分には、経年によってわずかな隙間が生じることがあります。

植物の根は水分を求めて伸びるため、その隙間を見つけると管の内部へ侵入していきます。
一度入り込むと管内は水分と養分が豊富なため、根は網の目のように広がっていきます。
敷地内に樹木や植え込みがあるお住まいでは、特に起こりやすい現象です。
そして厄介なのは、この状態は室内側からはまったく気づけないという点です。
流れが少しずつ悪くなっていくため、「そういうものかな」と思っているうちに、ある日突然まったく流れなくなります。

「最近ちょっと流れが遅いかも」という段階でご相談いただけると、作業も軽く済みます。
こんな症状があれば、桝側のつまりを疑ってください
ご自宅の状況と照らし合わせてみてください。
以下に当てはまる場合、便器側ではなく排水経路に原因がある可能性があります。
- ラバーカップで一時的に流れても、数日から数週間で再発する
- トイレだけでなく、お風呂や洗面台の流れも悪い
- 水を流したときに「ゴボゴボ」という音がする
- 屋外の排水桝の周りから、においがすることがある
- 敷地内に樹木や植え込みがあり、築年数が経っている
複数当てはまる場合は、便器側の対処では解決しません。
原因を特定してから作業したほうが、結果的に費用も時間も抑えられます。
ご自身でできること、任せていただきたいこと
正直にお伝えします。
トイレットペーパーの流しすぎなど、便器内で一時的に詰まっているだけであれば、ラバーカップで解消できることもあります。
まずはそちらを試していただいて構いません。
ただし、屋外の排水桝の蓋を無理に開けようとするのは避けてください。
例えば今回のように、コンクリート製の蓋は見た目以上に重く、指を挟む危険があります。
また、桝の内部は汚水が溜まっているため、衛生面のリスクもあります。
市販の薬剤を大量に流し込むのも、根詰まりには効果がないうえ、管を傷める可能性があります。

「試してみたけど駄目だった」の段階で、遠慮なくお声がけください。
気になる段階でご相談ください
排水桝のつまりは、放置しても自然に良くなることはほぼありません。
むしろ根は伸び続けるため、時間が経つほど作業の範囲も大きくなります。
「完全に詰まる前」にご相談いただくことが、結果的に一番負担の少ない選択です。
現在の症状をお伝えいただければ、どのあたりに原因がありそうかの見当をお伝えできます。

「これくらいで呼んでいいのかな」と迷う程度のことでも大丈夫です。<br


