お世話になります。
水道屋の江頭です。
今回のご依頼は井戸ポンプの修理のご依頼です。
今回はポンプを修理ではなく新品に交換させていただきました。
いわゆる浅井戸用のポンプでしたが、ポンプ本体はもちろんのこと、パイプやバルブも全て交換させていただきました。
お仕事をご依頼いただく際はお客様は相見積もりを取られたそうです。
江頭さん、悪いけど相見積もりとってもいいですか?
ええ。もちろんです。こういうのって相場がわからないですもんね
そうね。安い買い物じゃないけん悪いけど他でも見積とらせてほしいです。
ちなみに今回の見積もり内容はポンプ本体だけの交換だけではなく、パイプやバルブを取り付けることもあり、その分の加算がありましたので、金額は13万円税込みという内容でした。
本体だけ交換の場合は浅井戸ポンプの場合ですと(物にもよりますが)だいたい10万円くらいだと思います。
数日後…
江頭さん、ポンプの交換をお願いしてもいいですか?
本当ですか?ありがとうございます!
よろしくお願いします。江頭さんのところが一番良心的な金額でした。
それはよかったです。ありがたいですね。ぜひよろしくお願いします!
こういうのってあんまりいわないほうがいいのかもしれませんが、一社は全国規模の水道屋さん、もう一社は地元のガス屋さんに見積をとりました。
そうだったんですね。
全国規模の水道屋さんは金額的には20万を超えていました…
ええ…そんなに違うんですね…
もしよろしければ、もう一社はいくらくらいだったかお聞きできますか?
ええ、江頭さんのところより2万~3万円くらい高かったんですよ。
そうだったんですね。
相見積もりのいいところは、依頼主の方が納得して依頼ができることです。
デメリットは依頼までに時間がかかることと、断るときに少し勇気が必要なことでしょうか。
やはり10万を超えるような大きな買い物のときは、相見積をしたほうがいいと個人的には思います。
今はインターネットで簡単にいろいろなことを調べることができますが、残念ながらインターネットでもわからないこともあります。
例えば、こういった水道工事でどういった場合にいくらくらい費用がかかるのかは、なかなか検索しても出てこなかったりします。
また、インターネット上では誤った情報も多いため、お客様も本当のところがわかりにくい場合もあります。
そんなときに有効なのが「相見積もり」なんですね。
相見積もりをすることで、金額以外にも、職人さんの人となりや相性がわかったりしますので、ぜひおススメですよ。
工事の様子です
こちらがこれから交換するポンプです。
普段はカバーをしてありますが、普段の状態の写真を撮り忘れてしまいました…
ポンプの横におおきな筒が地面に向かってささっていますね。
これが井戸です。
筒のことをケーシングといいます。
ケーシングとはボーリングで掘った穴が崩れてこないように、掘った穴に沿って入れ込む円柱のパイプのことです。
ケーシングに入っているパイプが一本ですので、これは浅井戸用のポンプということになります。
余談ですが、井戸が深いから深井戸、浅い井戸だから浅井戸というわけではありません。
あくまでも、掘った井戸にどのくらい水が湧いているかでポンプを浅井戸用か深井戸用かを選定します。
こちらの現場は地下水が地下3メートルくらいの高さまであったため浅井戸用のポンプでも吸い上げることができるということです。
(浅井戸用ポンプは地下8メートルまで汲み上げることができるポンプのことです)
こんな感じでパイプを引っ張たら簡単に取り出すことができます。
飲んだストローをコップから取るみたいな感じです。
(深井戸用だとこうはいきませんが…)
これが取り出したパイプです。
こちらの現場は10メートルほど入っていました。
このパイプは交換しなくても運用上問題はないのですが、そんなに費用もかからないのでポンプと一緒に交換するのをお勧めしています。
新しいパイプを横に並べてみました。
パイプの先っぽにはストレーナーを着けます。
新しいパイプをケーシングに入れていきます。
無事に入りました。
雨が井戸に入らないように、きれいに密閉します。
ポンプを取り付けます。
吸い込みパイプとポンプをつなぎこみます。
ちなみにポンプは水圧タンク式からアキュームレーター式を採用しました。
通常は後継機種を取り付けることが多いのですが、お客様のご要望でこちらを採用しました。
アキュームレター式ポンプのメリットは
〇コンパクト
〇金額が少しだけ安い
〇衛生的
一方デメリットは
〇水圧ポンプ式と比べると作りが複雑のため故障の際に費用がかかる場合がある
水圧タンク式のほうが作りが単純なのでメンテナンスがしやすかったり故障しづらいから良いという考えの方もいらっしゃいます。
基本的には後継を取り付けたほうが無難ではありますが、ご説明したうえでお客様が機種を選定し判断されれば良いと思います。
吸い込み側をつないだ後は吐き出し側をつなぎこみます。
また吐き出し側にバルブがついておりませんでしたので取り付けました。
バルブがないと、漏水の時にポンプに原因があるか配管に原因があるか判断できないのでバルブはとりつけたほうが良いです。
パイプを繋ぎこんだら、しっかり保温カバーでパイプを保護します。
アキュームレター式にしたため、コンパクトになり電源コードをカバーの中に収めることができませんでしたので、別途コードボックスを取り付けました(お客様のアイディアです、恐れ入ります…)
綺麗に取り付けることができました。
今回も非常に勉強させていただいた現場でした。
お客様、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。