お世話になります。
水道屋の江頭です。
毎年、この時期は雨が降って、水害が相次ぐ事態となっています。
土地が水につかってしまうと、井戸ポンプやボイラー、エコキュートなど機械が水に浸かってしまいます…
そのため、水道屋も忙しくなる傾向にあります。
残念ながら何かしらの害を被った方がいらっしゃれば火災保険を確認されてみてください。
床下、床上の浸水はいうまでもありませんが、そうでなくとも機械の故障なども保険適用になるケースもあります。
まずは保険会社に、加入されている保険は使えるのかどうか確認したほうがいいでしょう。
また今後の災害に備えて現在加入の火災保険を見直すのもいいと思います。
近年、災害が多発しているのを受け、保険の料率が年々高くなっています。
この先、災害などに不安があれば早めに見直すのもいいかもしれませんね。
さて本題です。
今回はキッチンの蛇口の交換をしてきました。
すみません、台所の蛇口の交換ってされていますか?
ご連絡ありがとうございます。もちろんです。やっていますよ。
ツーハンドルってやつですかね?それがついています。それを交換してほしいんです。
壁付のタイプですね。かしこまりました。
あーはい、そうです。壁付のタイプで間違いないです。
さっそくご訪問です。
こちらの蛇口は、壁付のツーハンドル水栓と呼ばれるものです。
一般的にはレバー式のほうが多くなっていますが、それでもこれじゃないといけないという方もいらっしゃいます。
ポタポタと水漏れしています。
こちらですね。本当ですね、ポタポタと水漏れしています。
はい、そうなんですよ。自分でパッキンを交換してみたんですが、なかなか直らなくて…
ご自分で?すごいですね!
いやいや、直っていないんで、すごくないですよ(笑)
いや、チャレンジすることがすごいと思います。
このツーハンドル蛇口の長所は、「修理がしやすい」というところと、本体代が安価という点です。
例えば、レバー式の蛇口の場合、修理をすると部品代だけでも6000円くらいします。
対してツーハンドル蛇口は部品代は、かかっても1500円くらいです。(100円で直る場合もあります)
この水漏れでしたら修理すれば直ると思いますが、修理というのは考えてないですか?
ええ、それも思ったんですが、古いし本体ごと取り替えようかなと…
それにMYMっていうメーカーはもうないらしいですね
はい、今はもうないメーカーになります。
お話をお聞きすると、本体交換をされようと思われたのは
〇MYMというメーカーがもうないこと
〇自分で修理したがダメだったこと
これが一番の要因のようでした。
また
交換する蛇口はレバー式ではなくて、またツーハンドルがいいんです。
わかりました。今までと同じタイプの蛇口ですね。
はい、レバー式は使い方が変わるので父が嫌がると思うんです。
そうでしたか。それでしたら、そのままのタイプのほうが良いですよね。
たしかに、レバー式のほうが利便性はいいように思うのですが、それは人それぞれ感じ方は違って当たり前です。
工事をしました
工事をする前は必ず元栓を締めます。
まずは、ハンドル裏のナットを緩めていきます。
緩めると、蛇口のハの字の脚だけになります。
このハの字の脚を「クランク」と呼びます。
クランクを半時計回りに回し、クランクを取り外します。
取り外すときは、固いので工具を使います。
新人のころ、このクランクがなかなか回らず、困って先輩に「クランクが回りません」と電話したときのことです。
「よかけん、力の限り回せ。こればっかりは口で説明できるもんじゃない」
と言われて、とても不安だった思い出があります。
結局、怖さで知らず知らずのうちに力を弱めていたのが原因だったと、今ならわかるのですが…
とはいえ、水道管が柔らかい銅管だったりすると、力任せにやりすぎると銅管ごとネジきってしまいます。
こうなった場合、大変な手間がかかってしまいますので何でもかんでも力任せというわけにもいかないのが難しいところ…
数々の失敗を経て、今があります。
今では、工具をあてれば、大体の力加減はわかるようになっていますので、なんでも経験ですね。
たしかにこればっかりは口では教えることはできません。
だから我々職人が、プロとしての対価をいただけるわけなんですね。
話を元に戻しますね。
クランクを取ると、あとは逆手順です。
新品の蛇口にシールテープを巻き、今度は時計回りにまわして取り付けていきます。
こんな感じです。
お湯側、水側両方つけます。
クランクを取り付けるときは3時の方向と教えられました。
クランクをアナログ時計の針に見立てるわけですね。
理由はハの字にして蛇口をつけるときに調整しやすいようにするためです。
慣れてくると、クランクのハの字も一発で決まるようになりますが、最初のうちは一度3時にしてから少しづつ回しながら調整していくほうが結果的に早く取付できると思います。
蛇口をとりつけるときは、必ずパッキンを入れます。
これがないと水が漏れます。
劣化しても漏れます。
パッキンをナットにいれたら本体を取り付けます。
ナットを固く締めたら完成です。
既存のものはパイプが上から出ているものでしたが、今回は下から出ているタイプをご希望でした。
高すぎて、水が跳ねるということでした。
新品の蛇口は軽い力でキュッと止まります。
何とも気持ちいいです。
新しい蛇口は気持ちいいですよ。
今回もお仕事のご依頼ありがとうございました!