いつもお世話になります。
水道屋のえがしらです。
今回のご依頼は、トイレの交換のご依頼です。
今回は少し工事の内容を厚く書いてみようと思います。
こちらの便器ですね。メーカーがナショナルになっています。結構年数が経っていますね。
そうたい。もう20年になるけんね。
ナショナルがなくなって、パナソニックに統一されてから少なくとも10年以上は経ちます。
パナソニックの便器といえば、ご存じ「アラウーノ」です。
ですからこのタンク式のタイプはパナソニックブランドではもう製造されていないと思います(たぶん)
ネジが折れたけん、水が漏れるようになってね。だけんネジば作った。
は?ネジを作ったんですか?
そうばい、もう5年くらい持てとるかな。
本当ですね…このネジめちゃくちゃ精巧にできてるじゃないですか…すごすぎます…
大きさとピッチを合わせるだけやけん、そげんないよ
いや、そげんありますよ!
ネジから作れる人って、滅多にいらっしゃらないですよ。
大きさとピッチを合わせるって言われてもわかんないですもん(笑)
聞けば、お客様は機械職人だそうです。
今は粘着テープを製造する巨大な機械を作っているそうです。
詳しくは聞けませんでしたが、おそらく相当高価な機械のようです。
私なんかでは足元にも及ばない、本当の職人さんでした。
バリバリの職人さんからお電話いただけるなんて、本当に恐縮です。
ネジも作ってしまうような方ですから、本気を出せば簡単に修理できるはずです。
でももう20年経つし、もう古いけん交換しどきかなって思ってね。
ありがとうございます。お仕事させていただくからには、一生懸命やらせていただきます
やりとりをさせていただく中で、耐用年数はすでに過ぎているため、交換したいとのことでした。
私にお声をかけてくださった理由は
〇個人で頑張っているから
〇顔写真が載っていたから
ということでした。
顔写真があるかどうかは、重要ばい。絶対載せたほうがよか。どこもどんな人がくるかわからんめーが。
たしかにですね。お客様にとっては、どんな人がくるのか事前にわかったほうが安心ですよね。
あとね、個人でしよるけん、やはりどこよりも安かった。何とかデンキよりは3割上安いんやない?
そうなんですね。どのくらい安いかはわかりませんが、安いのは間違いないと思います。
後で改めて書きますが、今回の費用は10万円です。
税込み、ウォシュレットがついて10万です。
結構頑張っているほうだと思います。
早速工事していきます
トイレ工事ですが、おおよそ2時間くらいで終わります。
床がタイルだったり、2階のトイレだったり、はたまたマンションだったりすると、時間がかかります。
1階のトイレが玄関横で、床がフローリング、しかも駐車場が敷地内だったりすると1時間くらいでおわることもあります。
今回のトイレは2階のトイレでしたが、戸建てで、すぐ横に車を停めさせていただけましたので、2時間はかかりませんでした。
まずは、ウォシュレットを外します。
余談ですがウォシュレットという呼称はTOTOの商標登録です。
正確にいえば総称は「温水洗浄便座」といいます。
でもわかりやすいように、ここではウォシュレットといいます。
温水洗浄便座っていっても、難しいですからね(笑)
ウォシュレットを外したら次はタンクです。
給水接続のナットを外します。
タンクの下にボルトが2本入っていますので、ボルトのネジを取るとタンクが外れます。
逆に言えば、タンクが固定されている箇所はこの3点ということです。
タンクが外れました。
次は便器を外します。
奥にネジで固定されていますので、これを取ります。
この便器は左右に2つずつ、計4点で止まっていました。
便器を外しました。
奥に丸く見えているのが排水管です。
壁から、排水管の中心の距離を「排水芯」と呼びます。
便器を取り付けるときに、避けて通れないのがこの排水芯です。
DIYで取付が難しいのも、この排水芯が関わってくるからなんですね。
写真を見ると、壁から排水管の中心まで200ミリです。
これは一般的な標準タイプです。
これに対して排水芯が200ミリ以外のときは、それ用の便器を用意しなければなりません。
TOTOでは「リモデル」
INAXでは「リトイレ」
あとはリフォーム用とも呼んだりもします。
詳しくは割愛しますが、排水芯によって用意する便器が変わるので、経験がないDIYでは「どの便器を購入したらいいかわからない」となってしまうんですね。
とはいえ、今はほとんど200ミリのトイレばっかりですので、だいたい200ミリを用意すれば大丈夫という印象です。
専用のソケットを取り付けた写真です。
申し上げた通り標準タイプ(200ミリ用)のソケットです。
手前の白い部品は便器を固定するためのものです。
ここまで出来たら、便器を乗せるだけなんですが、その前に止水栓を交換します。
便器を乗せてからでもいいのですが、作業スペースが狭くなってしまいますので、仕事がしやすいように、便器を取り付ける前に止水栓を交換します。
この止水栓は、トイレの元栓になるもので必ずないといけない金具です。
そしてこの止水栓は付属の止水栓で、TOTO専用の止水栓です。
この止水栓を使用しないとTOTOのメーカー保証の対象になりませんので、必ず交換しなければなりません。
止水栓を交換したら、便器を乗せます。
乗せるというのはイメージです。
先ほどのソケットと便器が、きちんとハマるように取り付けます。
取り付けたら、床に固定します。
後方に左右に1点ずつ。
後方の穴にネジを入れて固定します。
固定したあとは、化粧カバーで隠します。
きれいにネジが隠れましたね。
ちなみに床に対して垂直にきれいにビスを打たないと、この化粧カバーがきれいにハマりません。
このあたりは経験だと思います。
左右2か所、後方にネジを打ったあとは前方でも、ネジを打ちます。
便器の正面の下のほう、ここです。
便器を乗せる前に、専用ソケットと一緒に白い部品をつけました。
これです。
便器の正面にネジを打つすぐ裏側に、この白いちいさな部品が壁の役割をしている状態に設計されています。
この白い部品に向かってネジを打ち込むことで、便器の前方が固定されます。
こんな感じになります。
白い部品が裏にあるおかげでしっかりとネジが利いています。
ネジを打ったら化粧カバーします。
これで便器の完成です。
便器が完成したら、タンクを着けます。
タンクは便器を挟みこむように、ボルトとネジで固定されています。
ぐらつかないよう、しっかりと締めます。
タンクをとりつけたら、便座を取り付ければ完成です。
便器がついて、便座がつくまであっという間です。
仕上げに、便器の側面にカバーを張ります。
張り方はマジックテープになっており、誰でも簡単に脱着できるようになっています。
角度のせいか、ずれているように見えますね…
このカバーで側面の凸凹を隠します。
以前はこのカバーはなかったのですが、モデルチェンジしてほとんどのTOTOの便器にこの側面カバーがついています。
きれいですよね、
ただ、その分仕入れ値も上がりました…
それはさておき、
完成です。
ウォシュレットはパナソニックです。
以前の便器がナショナルでしたので、踏襲した意味合いもありますが、費用を抑えるためにパナソニックの温水洗浄便座を採用致しました。
色は「ホワイト」です。
私はお客様から特に要望がなければ、ホワイトをおすすめしています。
理由は2点。
〇見た目がきれいなこと
〇昔に比べると、汚れがつきにくくなり、白さを保つことができるため
この2点です。
汚れが目立つからという理由で、ひと昔前は少しクスんだアイボリーがほとんどでしたが、今はそもそも汚れにくくなっていますので、見た目を重視したほうが満足度は高いと考えています。
もっとも実際横に並べて比較しなければホワイトもアイボリーもわからないほどの同系色です。
ですが、家電量販店に在庫でおいてある温水洗浄便座はほとんどアイボリーですので、まだまだポピュラーなのはアイボリーでしょう。
便器のカラーに関しては、それで金額は変わることはありませんので、ご希望のものを選んでいただければと思います。
便器交換工事にかかった費用は総額10万円です。
廃材料や消費税もすべて込みです。
ウォシュレットをTOTOで揃えようと思うと、あと1万円くらい高くなります。
ウォシュレットのグレードで金額は変わってきますが、この写真の使用でよろしければ総額10万円です。
今は、感染予防の観点から、蓋が自動で開くオート開閉や、便器を除菌してくれる機能の問い合わせなどもちょこちょこあります。
多機能になればなるほど、高価になりますので、そのあたりはバランスだと思います。
ご納得のいくトイレにしていただけるようお手伝したいと思っておりますので、お問合せお待ちしております。