お世話になります。
水道屋の江頭です。
今回は基山町で井戸ポンプを交換してきました。
今回の結論です。
- かかった費用総額は30万円
- 井戸ポンプは超大型のものをつけた
- 井戸ポンプの選定基準はいろいろある
とこんな感じです。
工事内容も掲載していますので、よろしければご覧ください。
井戸ポンプ交換の相場は?
ポンプのみ交換の場合 12万円~13万円(税別
ジェットまで交換する場合 23万円~25万円(税別)
※総額です。それ以上はかからないという金額を記載しています。
ジェット交換とはなに?という方はこちらをご覧ください
井戸ポンプを交換される場合は、できればジェット交換までされることをおすすめしています。
さて、今回の現場ですが、相場よりも高いですよね?
なぜでしょうか?
答えは井戸ポンプを大きいものにしたからです。
今回の現場のポンプは600W。
一般的なご家庭の井戸ポンプのワット数はだいたい250Wです。
ワット数が大きいものほどパワーが大きいです。
井戸ポンプの選定方法
マニアックな話になってしまいますのでざっくりお伝えすると
- 湧く水量
- どれくらいの深さまでパイプをいれるか
- どれくらいの水量を使用するか
ボーリングで井戸を掘ったときボーリング屋さんが総合的に判断して、ここはこのポンプがいいと選定します。
例えば深い井戸を掘ったとしても、湧き水の量が豊富であった場合などは小さいポンプでも十分な場合もあります。
ですから
うちは、相当深く掘ってあるけん大変やろう
という現場があったとしても、パイプを上げてみるとそうでもなかったりします。
50M掘ってあるからといって、パイプが50M入っているということではないからです。
基本的に、最初にきちんとボーリング屋さんがポンプを選定してくれているので、現在のポンプを踏襲して、後継機種を取り付けることがほとんどです。
今回の現場について
一般的な井戸ポンプは250Wのところを今回は600Wの超大型のものに変更しました。
理由はより深くパイプをいれる必要があったからです。
これが、最初についていた井戸ポンプです。
250Wのものです。
そして、ポンプの奥には受水槽が設置されていました。
え?なんで受水槽なんてあるんですか?
自分もよくわからないんです…水量が少ないって聞いています。
この受水槽ってどうにかならないんですかね?せっかくの井戸水なのに温くなるんです。あと定期的に掃除しないいけないし。
そうですよね…必要ないなら設置しないほうがいいですもんね…でも水量が少ないとなると…
水量が少ない場合の対策の一つとして、受水槽はよくある話です。
井戸では大変珍しいパターンです。
なぜならデメリットが多すぎます。
- ためている水が外気温と同じになる。
- 長期間放置で水が腐るおそれも
井戸水の「夏冷たく、冬温かい」はなくなり、塩素が入っていない井戸水は数日放置すると菌が繁殖するおそれがあり衛生的に好ましくないというデメリットをはらんでいます。
ですから
受水槽を廃止しましょう
え?そんなことできるんですか?
わかりません…せめてどのくらい水が湧いているのかわかればいいんですが…
ですから、ギャンブル要素は拭えないですが上手くいけば受水槽を廃止できるので、やってみる価値はあると思います。
わかりました。可能性にかけましょう!!
ということになりました。
さてどうなることやら…
今回のご提案
井戸の深さは約50Mです。
パイプが入っているのは24Mです。
今設置されている井戸ポンプは250Wですので、最長24Mまでしかパイプをいれることができません。
この24Mまで入っているパイプをもっと下へ伸ばす。
というのが今回の提案になります。
250Wのポンプが24Mから水を汲みとなると、蛇口から出てくる水はとても弱くなります。
地下深くから水を汲み上げるには相当のパワーが必要だということですね。
600Wのポンプであれば、最長35Mまでパイプを入れることができますので、そうすれば勢いよく水は出てくれるだろうと考えました。
L字で曲がったパイプが地下24Mまで入っています。
これを引き上げます。
落としたらまた井戸の掘りなおしなので、慎重にあげます。
24Mのパイプが2本入っていました。
ジェットの写真ですが、結構くすんでいます。
ちなみに、パイプを引き上げるときは、この電動カッターを使用します。
とても便利です。
パイプとパイプをつなぐためにソケットを使用しますが、これはパイプを入れる前に接着しておかないといけません。
これが新しいジェットです。
くすんでいたので、交換するのにはいい時期でした。
今回使用するポンプは「CM-P600Y」というポンプです。
600Wです。
パイプをこれから入れていきますが、毎度毎度、作業中は一気にやりますので写真がいつもありません。
写真を撮る余裕がないんです…
結果はどうだったか?
さて、ポンプを取付終えました。
今から試運転です。
無事に出てください。なんかドキドキしますね
はい。この瞬間はいつもどきどきします…
おっ出てますね。すごい勢いです!
やはり思ったとおり、よかった。
30分程度出しっぱなしにして、水が途切れなければ晴れて完成です。
ですが、20分経過したときでした。
ガラガラガラガラ
まさか!
これは?
空気を噛んでますね。渇水のようです…
やはり湧く水が足りなかった…
難しい話になりますので割愛しますが、結論からいうと水量が少ないという結論になりました。
お風呂をためるときや、洗濯をするときはどうしても水が枯渇してしまうようです。
10分くらいは問題なく使用できるにしても、それを超えると水がどうしても弱くなってしまいます。
湧く水量が少なく、水位が下がってしまうためです…
残念ですが、受水槽は外せないようですね…
申し訳ございません…どうやらそのようです…期待させてしまって申し訳ございません…
仕方ないですよ。元々、賭けだったんですから。今までのままというだけです。
お客様には本当に申し訳ない気持ちでした…
残念ながら自然相手ですのでこういうときもあります。
理屈に合わない場合もあることも多々あります。
ボーリングしてある井戸は外の影響を受けづらいといいますが、大雨や地震のときに何らかの悪い影響が出ることもあるのが現実です。
どのみち、ポンプは壊れていましたので交換しないといけなかったし、今までと変わりはないので気にしなくていいですよ
とおっしゃっていただいたのがとても救いになりました。
ありがとうございます。
浄水器はお客様のご要望で別途取付いたしました。
受水槽はそのままです。
ポンプは新しく600Wのものを取付ました。
費用は30万円(税別)です。
井戸ポンプのご相談はお気軽にされてください
それでは。